米国に学ぶ最先端のデジタルマーケティング概念 CX とは?

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現在のデジタルマーケティングにおいて、新規顧客をどう獲得するか、これは最重要課題といえますが、欧米企業の概念は少し違うようです。今回はCX(カスタマーエクスペリエンス=顧客体験)をテーマに、最新のマーケティングの概念に迫ってみました。

 

従来から変化しつつあるマーケティングの概念

従来のマーケティングといえば、「新規顧客の獲得」がメインでした。しかし現在では、米国の多くの企業がCX(カスタマーエクスペリエンス=顧客体験)の向上に取り組んでいます。サメトリックスCEOのリチャード・オーウェン氏によれば、米国のデジタルマーケティングを取り入れている企業の40%が「NPS(ネット・プロモーター・スコア)」と呼ばれる「顧客のロイヤリティを測る指標」を活用し、CXの向上に取り組んでいるということです。

欧米では現在、「マーケティング=CXをいかに作るか?」に重点が置かれており、CXの取り組みという点では、日本は7,8年は遅れていると同氏は述べています。特に米国ではGE(ゼネラル・エレクトリック)やチャールズ・シュワブ証券等、金融、証券、製造の大企業らがCXに取り組み、新しい企業がそれに続き、適合しているといった経緯が見られます。

 

NPSを活用したCXの事例

では、具体的に米国の企業はどのようにCXに取り組んでいるのでしょうか?事例を見ていきましょう。Bob Mills Furnitureというテキサス州、オクラホマ州で家具販売をしている企業の例です。この企業は

  • 家具の品質
  • 店頭の販売員
  • レジ担当者
  • 配送スタッフ
  • カスタマーサービス担当者

の5つの部門で、NPSを活用して調査、改善を行いました。

NPSの調査内容はシンプルで「この会社(サービス)を友人や同僚に薦める可能性はどの程度あるか?」という質問を投げかけ、0から10の評価で調査し、10と9を推奨者、6から0を批判者としてカウントして、推奨者の割合から批判者の割合を引いてスコアを算出していきます。

Bob Mills Furnitureは調査から顧客の不満点を解消し、CX向上を推進、売り上げUPにつなげたそうです。

 

また車のガラス修理を手がけるSafeliteという企業も、2007年から全米400万人の会員向けにNPS調査を行い、NPSスコアと売り上げは比例していることを証明しています。

2007年にはNPSスコアが73.36で売り上げ7億6200万ドルだったのが、2010年にはNPSスコア83.9にまで上昇させ、売り上げも10億6500万ドルにまで伸ばしています。

 

CXはマーケティング部門が主導するべき

リチャード・オーウェン氏は、NPSスコアを用いたCX向上は、カスタマーサービス部門ではなく、マーケティング部門が主導して行うべきとの見方をしています。

CXの向上は、単なるカスタマーサービス部門による顧客満足度の向上ではなく、マーケティング=新規獲得という概念から、マーケティング=カスタマージャーニーや保守、継続の向上という概念への転換が必要だからです。

CXの向上には、NPSスコア等の顧客データが必要ですが、NPSはあくまで一つの手段にしか過ぎません。

NPSはシンプルでわかりやすく、売り上げとの相関性を取れるため使い勝手が良いですが、数値の結果に一喜一憂するのではなく、本質的に企業のCXが向上し、ブランド力が向上しているかどうかを見る必要があるといえます。

マーケティング部門が主導してユーザーのライフタイムバリュー着目したCX向上のためのデータ作りをしていくべきと同氏は述べています。

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まとめ

欧米企業は「従来のマーケティング=新規獲得」から「現代のマーケティングの概念=CXを向上させ、ブランド力を上げること」にシフトしているようです。

リチャード・オーウェン氏は日本のマーケッターは、失敗をスキップして成功したことのみにこだわる傾向にあると述べています。現代はより既存のユーザーの不満にフォーカスをして、解消し、ユーザーに気持ちの良いサービスを体験してもらうことが大切です。この徹底したCXの向上が企業の進化に直結すると言えるでしょう。

 

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